マグノリア
あけましておめでとうございます。
昨年、年末に「マグノリア」再見しました。
これも大学時代に観て、それ以来です。
大学の卒業を間近に控え今はなき、大阪の北新地近くにあった東映会館で確か公開直後のオールナイトで観にいった記憶が・・・
時はおりしも超就職氷河期真っさだなか!自分も時代に逆らうことなく卒業後の進路は
未定・・・
一緒に観にいった仲の良かった友人も卒業を機に実家の広島に帰省しお別れ、
色々なことが変化していくこの久しぶりの感覚に
「あーついに自分の大学時代も終わってしまうんだなぁ~」と今ままで見て見ぬふりしてきた現実が目の前に否応なしにやってきてとまどうことしかできませんでした。
どうしようもなくなっている若者たちが夜中の東映会館のさびしい座席に座っていたわけです。
で、そのスクリーンに映し出されていたものは・・・
なんていうのか・・・どうしようもなくなってどこにも行き場がなく、それでもその場から脱出できなくてもがき続けている人々の物語でした。。。
そして衝撃の結末が!
大画面で体験したあの結末にフラフラしながら早朝の梅田の喫茶店で映画の感想を述べあい、なんだか重い足取りでてくてく歩いて帰宅した、2000年3月。
あれから20年振りのマグノリア。
北新地の東映会館はもうずいぶん前に取り壊されてその後その場所にできた建物は長い間誰にも使われることなくフェンスに囲まれた謎の空間になり、あのとき一緒に観にいった友達とも卒業後、メールのやり取りはしたもののついに二度と逢うことなく音信不通になっていきました。
そんなことをぼんやり思い出しながら、20年ぶりのマグノリアを楽しみました。
物語、というか映画自体本当によくできていて、3時間近くの作品にも関わらず全く時間を感じさせることのない内容でした。
あの結末がなにかと話題になりますが、あの結末が衝撃なのはやはりそこまでの過程の閉塞感がきちんと描かれているからなんでしょうね・・・その閉塞感をぶち破る結末!特にトム・クルーズの演技が良かったのと、やっぱりあのエイミーマンの音楽ですね!
なんで初見当時すぐにサントラを購入していました。。。
Magnolia - Aimee Mann - Wise Up
あれから現実の世界は相も変わらずでもがいてもどうにもならなく閉塞感だけが続いている日常。
あの衝撃的な結末なんて全く訪れることもなく今に至るわけですが、結局無事ここまで生き残ってここにああでもないこうでもないなんて20年前のこと書いてることがこれ以上なく幸せなことなのかな、なんて思うようにしている新年の昼下がりです。。。
今年もよろしくお願いします。