旅のラゴス
こんにちは。
お盆休みに読もうと思って購入した本、昨日読み終わりました。
「旅のラゴス」
【Amazon.co.jp限定】 旅のラゴス (特典:新潮文庫の100冊キュンタ 壁紙ダウンロード)
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1994/03/01
- メディア: 文庫
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もうずいぶん前の作品になるみたいですが、本屋で店員さんの手書きpopのコメントに興味を掻き立てられて購入しました。
高度な文明が崩壊した世界。
人々は不思議な力を身につけている。
その世界を北から南、南から北へと旅を続ける男ラゴスの一代記。
時に立ち寄る街で奴隷となり鉱山で働かされ、時に立ち寄る街では、国王に祭り上げられ宮殿を与えられる。
この旅の中で危機に陥るときに彼を助けるもの、それは彼自身の「知識」であり、そして魅力的な「女たち」であった。
彼はいったい何のためにこの過酷と思える旅を続けるのか?
奇跡的に生まれ故郷に帰還できた彼には穏やかな日常が待っていた。
それでも彼はまた再び北に向かう。
そして極北に地で彼を待っていたものは。。。
転移(気持ちを集中してイメージした場所にワープする、ドラクエでいうルーラみたいなやつ)とか同化(家畜とかの動物と心を通わす、今でいうムツゴロウさんみたいなやつ)などなど不思議な能力が登場してきます。
ここら辺はSFっぽいですよね。
で、時間経過も結構シビアで、鉱山で奴隷になっている時なんてなんだかんだで7年の歳月を過ごし、国王になった街では5年ほど滞在してます。
この時間経過が、妙に物語に厚みをもたらしているように個人的には感じました。
そして一人の人を思い続ける。
きっと誰にもそんな経験があるのではないでしょうか。
思うようにならなくて、もう二度と逢えないとわかっている、
それでも歩みを止めることができない、、、
主人公ラゴスは、莫大な知識を有している。
その知識で多くの危機を乗り越え、世界の文明を少しづつ発展さていく。
しかしそんな彼が最後に望んだものは、全く非現実的なロマンともいえない無謀な行動だった。。。
いつかの自分のどうしようもない想いが、またいつかの自分のどうしようもない行動に繋がるのだろうか?
最初、退屈する場面もありましたが、中盤からはもう次の展開が楽しみにで仕方ありませんでした。
本屋の店員さんありがとう!
そんなに厚くない本なのでさらっと読めます、その割には読み終えた後にズんとくる作品でした。
もしよかったら読書の秋のお供に、、、「旅のラゴス」いかがでしょうか?
ちあみに「ラゴスの旅」ではなく「旅のラゴス」っていうのもミソですね!
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。