帰るべき場所
こんにちは。
今日はDVDで「アメリカンスナイパー」を見ました。
クリントイーストウッド監督なんで単純なアメリカ万歳映画ではないだろうなと思っていたのですが、そこはやはりイーストウッド、根底にはアメリカ愛が漂っています。
カウボーイの兄弟。
カウボーイとして無為に過ぎ去る日々に虚しさを感じ始めたころテレビに映し出される祖国を狙ったテロのニュースが。。。
祖国を守る。
彼らはその崇高な大義名分のために厳しい訓練に耐え、兄は狙撃手として、弟は歩兵として戦場へと足を踏み入れる。
狙撃手として、苦しい初体験を経験したのちに兄は、祖国を代表するヒーローとなる。
久しぶりに戦場で再会した弟は、何かにおびえ兄に悪態をついて戦場を後にする。
狙撃手には祖国に愛する妻と小さな子供たちがおり、帰国のたびに妻から戦場には戻らず、家庭にいてほしいと妻として、母として、ごく自然な感情を彼にぶつける。
家族のもとに戻っても戦場は彼を放しては、くれない。
彼の祖国での生活も徐々に戦場に侵されていく。
仲間を守るため、仲間の敵討ちのため、そして、それ以外の何かのため、、、妻の願いを背中に背負い狙撃手として、敵の狙撃手が待つ戦場へ戻っていく。
その後、彼を待つものは、、、、
シリアスな戦争映画は、得てしてそうなんですが、2時間ずっと、緊張を強いられるんですよね。
アメリカでの平和な暮らしとイラクでの緊張感あふれるシートの対比が余計にピリピリしたものを感じずにいられません。
悲惨な体験からは、誰かの幸せが同じ空の下の誰かの犠牲の上に成り立っている、その事実を思い知らされます。
そして、この時代のこの国に生まれて良かったんだなぁ~としみじみして、我々は、また明日から狙撃手の存在しない日常へと帰っていくのです。
同時に思うのです、狙撃手となってしまった彼にはもはや帰るべき場所があったのだろうかと・・・
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。